彼氏に好きな人がいなかった話。④

 

私が、気持ちを聞かなければこの男はいつまでも、気持ちがないまま交際を続けるつもりだったのだろうか…?

 

学校で会える月曜日を楽しみにしてたけど、彼は毎回休んだこと

誕生日をお祝いしたくて、サプライズを計画したけど来てくれなかったこと

お互いがすきなバンドのライブに誘ったけど、最近の曲には興味がないと言われたこと

わたしの話にあまり興味がなさそうなこと

 

考えないように、目を向けないようにしていた不安要素たちよ、もう出てきてよいぞ。

 

 

でもなんだか彼を責める気にはならなくて、

「そっかあ…」って落ち着いて話をきいていた。

 

しばらくの沈黙の後、

私が「私の努力次第で付き合えるんじゃないかって勘違いしたくないから、はっきり振ってくれないかな?」って頼んだら

「うん…。どんなに努力してくれても、俺の中の恋愛の優先順位は変わらない」って言われた。

 

そういうことじゃないんだけど…。恋愛の優先順位を高めてほしいのではなくて、低いなりのわたしへの思いやりをみせてほしいのだけど…。

と思いながら「別れよう。今までありがとうね」といった。

「ほんとにごめんね、君には何にも非がなくて、いい子だからこそ言い出せなくて。言い訳に聞こえるかもしれないけど、気持ちは最初から何も変わらない」って言われた。

 

今思えば、本当に最初から彼の気持ちが変わっているようにも思えない。

思いやりを見せる、っていう行為自体が彼にとっては謎なのかもしれない。

気持ちは変わってないのに、変わったのはそっちじゃないかと思ったかもしれない。

 

ここら辺の彼の気持ちはわたしには想像することしかできない。

 

私たちは衝撃的に理解し合えないのによく半年も付き合えたよね。

 

すごい好きだったから、

好きな人ともう二度と関わることがないだろう現実が辛くて

昨日の夜は、カッターの刃を投げつけられる夢と、

軍に捕獲されて電流の流れるお風呂につっこまれる夢の二本立てだった。

 

世にはいろんな人がいる、

この経験から学んだことだ。

それでも付き合っている間わたしは下世話な話生理がこなくなるほど悩みぬいた。 

この体験をネタにすることくらい許されるだろう。

 

黙祷。